冬至は1年の中で昼が最も短く、夜が最も長い日です。この日以降、徐々に日が長くなっていくことから、運気上昇、無病息災などを願って冬至を祝う風習があります。
今回は、そんな冬至についてご紹介いたします。
★冬至とは?
中国では古くから、1年を春夏秋冬の4つの季節に区切り、さらにそれぞれの季節を6つに区切る暦である「二十四節気」が使われてきました。
そのなかで冬至は、太陽の力が最も弱まったのち、再びその力が強まっていく大切な節目の日とされ、運気回復や無病息災を願うさまざまなお祝いがおこなわれてきました。この風習が日本へも伝わり、冬至に関連した風習や食べ物が各地に根づいています。
★冬至の食べ物
・かぼちゃを使った食べ物
かぼちゃは夏野菜ですが、保存性が高いため、冬でも食べられる貴重な食材として重宝されてきました。かぼちゃには、ビタミンやミネラル、食物繊維が多く含まれており、風邪予防にも効果があるとされています。さらに、冬至のころには甘みが増し、より美味しく食べられるため、栄養価と美味しさの両面から、冬至にかぼちゃを食べる習慣が広まったと考えられています。
・冬至粥
「冬至粥」とは、冬至の日に食べる特別な粥で、主に小豆やカボチャが使われています。小豆は、その赤い色が厄を払い、運気を呼び込む縁起物とされ、祝い事でよく用いられます。特に寒さが厳しくなる冬至の時期、栄養豊富な小豆やカボチャを使った粥は、体を温め健康を保つための理想的な食事とされてきました。地域によっては、小豆ではなくカボチャで粥をつくるところもあり、地域の特性に合わせた冬至粥が存在します。
・「ん」がつく食べ物
冬至には、「ん」のつく食べ物を食べると運気が上がるという言い伝えがあります。代表的な食材は、ニンジン、キンカン、うどんなどです。特に、かぼちゃは漢字で「南瓜」と書き、音読みでは「なんきん」となるため、「ん」が2つ含まれることから縁起がよい食べ物とされています。
★冬至の風習
・柚子湯
柚子湯には、運気向上や厄除け、そこから健康増進・無病息災といった願いが込められています。柚子はビタミンCを豊富に含むことから、血行促進や風邪予防も期待できます。さらに、柚子の香りにはリラックス効果もあり、心身の疲れを癒します。
冬至以降は、冬の寒さが一段と厳しくなります。冬至の風習を参考にして、心も体も温かく過ごしていきましょう。