〇食中毒と気候の関係
食中毒は気候の影響を強く受けます。特に高温多湿な夏から秋にかけては細菌性食中毒が多く発生し、反対に空気が乾燥する秋から冬にはウイルス性食中毒が増える傾向があります。
〇特徴
ウイルス性食中毒の代表例がノロウイルスによるものです。ノロウイルスに感染した食品を摂取すると、早い場合は2〜3時間以内に症状が現れることがありますが、一般的には24〜48時間の潜伏期間を経て発症します。
〇感染の原因
• 感染者との接触による人から人への感染
• 加熱不十分な食品(特にノロウイルスに汚染されたもの)の摂取
• ウイルスが蓄積した牡蠣などの二枚貝の生食や加熱不足
〇ウイルスの特徴
• ノロウイルスは人の腸内でのみ増殖します。
• 症状がなくてもウイルスを保有していることがあり、無症状の人からも感染が広がる可能性があります。
〇主な症状
• 下痢
• 嘔吐
• 発熱
• 全身のだるさ(倦怠感)
〇予防のポイント
• 加熱処理が非常に重要です。ノロウイルスを死滅させるには、85〜90℃以上で90秒以上の加熱が必要です。
• 消毒には次亜塩素酸ナトリウム溶液を利用しましょう。
• 手洗いの徹底が感染予防の基本です。特に、調理前やトイレの後には、石けんを使ってしっかりと手を洗いましょう。